Under The Roes     02
「あー怜ちゃん発見☆」

食堂で御門とお昼を食べていたところに、昨日ぶつかった綺麗な人    万作が晃と一緒に、昼食を乗せたトレーを持って現れた。

「…あ、昨日の人」
「覚えてくれてたんだぁ、俺は万作、万ちゃんって呼んでね。こっちが晃くん」

万作は、ぱちっとウィンクする。
そして、問答無用で怜達と同じテーブルに座った。

「万作先輩?」
「万ちゃんでしょ?なにかなー?」
「どーしてここに座ってるのですか…?」
「んー怜ちゃんが気に入ってるからかぁvvそれと、敬語は要らないよ」

怜はがっくりとうなだれる。
(この人達変だよぉ;)

「怜、すごい人達と知り合いなんだね?」

御門がにーっと笑いながら怜に聞く。
      万作は、テレビにもでている人気モデル。晃は、絵画の天才で幾つもの賞を総なめにしている。女生徒だけでなく、万作は男子生徒にも人気がある。
御門から説明されて、怜は思った。(天才と何とかは紙一重って本当なんだぁ)と。

「あ!!けーいー!!ここ、ここ!」

万作が大声で食堂に入ってきた圭を呼ぶ。圭は何の躊躇もなく怜達の座るテーブルに来て、至って自然に怜の隣に座った。

「…何で隣??」
「俺の隣が嫌なわけ?」

圭は片口角を吊り上げて笑う。
(あ…かっこいいかも…)
怜は黙って首を横に振った。「どうせ、何を言っても無駄だろう」と言う考えもあった。

「怜ってすごい奴?よく知り合いになったな」
「ぶつかっただけだょ?」

御門の問いに溜息と共に答える。
   圭はIQ200以上の天才児。最強に悪い態度と、口の悪さで周りからは怖がられてはいる。しかし女生徒からは絶大な人気がある。

「「だって、気にいったから」」

万作と圭の言葉が重なる。
晃はそれに溜息をつく。しかし、「まぁしょうがないだろう」と怜の肩を叩いた。つまり「こいつらにつかまったら諦めるしかない」と言うことなのだ。

「俺は圭。圭と呼べ。後、敬語はいらねぇから」
「…(めっちゃ俺様じゃん、この人…;;)」

とたんに怜はゾクリと寒気に襲われた。
恐る恐る後ろを振り向くと、何人もの女生徒たちがこちらを睨んでいる。おそらく、この学園の人気ものを独り占めしている怜に対する、嫉妬と怒りだろう。

「晃くん、怜を生徒会入れるから。」

突然、圭が爆弾発言をする。その発言に晃は「いいんじゃない?」と軽い答えで、万作は「さんせーい!!」と手まで挙げている。
怜はきょとんと圭を見上げる。もちろん御門もだ。

「え…えぇ!?」
「じゃ、後で生徒会室な。」

圭はそれだけ言い残して、席を立った。

「じゃぁ、圭は一度決めると変えないよー」

万作はけらけら笑う。それから、「じゃーね。さ、晃くん帰ろうvvv」と晃を連れて食堂を出て行った。
さながら、嵐が通り過ぎたようだった。
御門と怜は、圭達のファンであろう女生徒に睨まれたまま、急いで昼食を食べ、食堂を出た。

「面白い人達だよね」

御門が笑いながら怜に言う。御門はあの三人のファンではないらしい。

「疲れるし…変な人だょ…」

怜は大きな溜息をついた。





ちょっと短め?
次からは生徒会へ。
めちゃ可愛い制服です。ブレザーで。それくらいしか決まってない。
男子はネクタイ、女子はリボンくらいで…まぁそこは想像力でカバーね!!

2004/9/5  .t